北八ヶ岳 花守記―しらびそ小屋主人の半生 epubダウンロード無料
北八ヶ岳 花守記―しらびそ小屋主人の半生
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北八ヶ岳 花守記―しらびそ小屋主人の半生 epubダウンロード無料
によって 工藤 隆雄
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ファイル名 : 北八ヶ岳-花守記-しらびそ小屋主人の半生.pdf
ファイルサイズ : 18.04 MB
内容(「BOOK」データベースより) 高山植物の女王・コマクサを育んで40年、しらびそ小屋主人・今井行雄の苦闘の人生。砂礫地という過酷な環境に根を張り、可憐な花を咲かせるコマクサ。若くして不慮の死を遂げた兄の遺志を継ぎ、群落へと守り育てた今井行雄と山の仲間たちの全記録。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 工藤/隆雄 1953年、青森市生まれ。出版社勤務を経て、「岳人」等の雑誌や新聞を舞台に執筆活動を展開。児童文学も手がけ、毎日児童小説優秀作品賞、盲導犬サーブ記念文学賞大賞等を受賞。日本大学芸術学部文芸学科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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しらびそ小屋といへば、25年前の3月、たいへんにお世話になつた。大學受驗も終はり、山でも行かうかといふことになり、友人と天狗岳を目指したのだが・・・稻子湯の手前から、春の雨が降りだした。この季節に北八ヶ岳附近で雨になるとは思はなかつた。暖かい雨だつたが、登るにつれて雪混りのびちやびちやした雨になり、温度も下つて來た。しらびそ小屋に着いた時には濡れたからだは冷えきつて、震へがとまらない状態だつた。さつそく小屋で温まらうと思つたら、入り口に張り紙がしてあり、しばらく外出してゐますとのこと。しばらくといつても、いつ小屋番が歸つてくるのかわからない。小屋のまわりを調べると、1ヵ所鍵のかかっていない扉があり、なかに入ることができた。不法侵入である。小屋で暫く待つたが小屋番はなかなか歸つてこない。外はたうたう雪になり、急激に冷えこんで來た。寒くてたまらず、ストーブに火を入れることにしたが、薪ストーブのつけかたなどわかる筈がない。ザックの中の新聞紙に火をつけてストーブの中に放り込んだが、それでは薪に火が着かない。そんなことを繰り返してゐると、背後で扉の開く音。小屋番が歸つて來た。その瞬間、「おまえら何やつてんだ!」の怒鳴り聲。平あやまりに謝つた。その晩、小屋のおやぢさんは暫く不機嫌だつたが、そのうちに機嫌も直り、晩飯のおかずを分けてくれたり、酒を飮ましてくれたりした。この本は、そんな、怖いけどやさしいおやぢさんの半生が綴られてゐる。コマクサの群生を守る「花守記」だ。25年前は雪の季節だつたが、夏にまた行つてみたくなつた。新館が出來てゐるさうだが、その時は、あの思ひでの小屋のはうに泊まりたい。そして、おやぢさんにあらためてお禮申し上げたい。二十歳前の若者だつた私が、いまやあの時のおやぢさんの年に近づいてゐる。
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